今回は6月27日にリリースの星野源さんのシングル『不思議/創造』に収録されている「創造」の歌詞考察を行っていきたいと思います!
曲のリリースは2021年2月17日、星野さんが出演する任天堂『スーパーマリオブラザーズ』発売35周年記念CMソングとして作成されました。
任天堂のゲーム要素が盛り込まれた曲からは、星野さんのゲーム愛が伝わってきます。
タイトルの「創造」についてインタビューでこう語っています。
「独創」は任天堂の名前を世界に広めた三代目社長が掲げた理念で、任天堂本社の会議室にも額縁が飾られています。
コロナ禍に初挑戦したというキーボードでの作曲、星野さんにとっても未知の領域に踏み込み創造した一曲ですね。
「創造」歌詞考察!
それでは早速歌詞考察をしていきましょう!
冒頭の英語の歌詞は、日本語の歌詞とほぼ同じ意味なので省略します。
任天堂をリスペクトした歌詞に注目!
『娯楽とは他と違うからこそ価値がある』という任天堂の理念を「非常識の提案」というワードで表現しています。
「直接」というのは4代目社長・岩田さんの決め台詞で、星野さんも絶対に入れたかったフレーズとしてインタビューで答えています。
「独」を創り出すのは、任天堂の「独創」、初代のスーパーマリオのカセットが黄色だったことを「YELLOW MAGIC」と表現する星野さんのセンスが凄すぎます。
「幾度目の始まり」というのは残基があれば何度でもやり直せるマリオのことを表していると考えました。
世界中がコロナウイルスで混乱している澱んだ世界に遊びという癒やしをもたらす任天堂。
「配られた花 手札を握り」というのは、花札のことを指しており、元々花札の製造、販売で有名になった任天堂の歴史をリスペクトしての歌詞だと思われます。
世界からあぶれたはみ出しものも、世の中をずらせば真ん中になります。
ゲームは目や頭に良くないとして敬遠されていた時代に、 『お母さんに嫌われないゲームハード』をコンセプトに生み出された『Wii』。
はみ出しものだったゲーム機を、身近なものにした立役者です。
自身のジャンルを『イエローミュージック』と呼んでいる星野さん。
黒人のブラックミュージックのように黄色人種の日本人が生み出す『イエローミュージック』、同じ日本人が生み出した素晴らしいゲームを表現しているのかもしれませんね。
かつては外れ者として見られていたゲーマーも、現在ではeスポーツの選手として活躍しています。
まさにゲームというやめられない遊びを繰り返した君に授けられた進化ですね。
実体験に基づくメッセージ
星野さんは過去に、クモ膜下出血によって入院し活動を休止していた時期があります。
死の存在を身近に感じ、そこから復帰したからこそ「命と共に 遊ぶことにある」という力強いメッセージが生まれるのですね。
人間という存在は脆くちっぽけなものです。
儚い人生の中で精一杯遊ぶことが我々の使命なのではないでしょうか?
「制約の屋内」というのはコロナ禍で外出も制限された現代のことでしょうか?
不自由なストレスを紛らわせてくれるのはゲームです。
枯れた技術の水平思考
ゲームボーイの開発に携わった技術者・横井軍平さんの「枯れた技術の水平思考」という哲学が取り入れられています。
既存の物やアイデアを使って新しいものを生み出そうという考え方、途方も無い学びを繰り返すことでしかたどり着けない境地ですね。
コロナの混乱の中でも我々を驚かせてくれる任天堂をリスペクトした歌詞ですね。
これからも走り続ける
聴いている人に向けて一緒に走り出そうと呼びかける星野さん。
ゲームという妄想だとしても全力で楽しもうという意味ですね。
「襷(たすき)抱いた」というのは、ゲームボーイからDS、スイッチへと進化するゲーム機と、それで遊ぶ人々のことを表していると考えました。
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さいごに
いかがでしたか?
歌詞やメロディに至るまで、星野さんの任天堂愛が詰め込まれた本作。
聞き覚えのある効果音も使われていたのではないでしょうか?
映像にも任天堂のオマージュ部分があるので必見です。
自分はタイアップ先の思想や理念と、自分の創作に対する想いの共通点や共鳴のようなものを見つけて、音楽にするのが好きです。
最初はタイトルを「独創」にしようと思ったのですが、それだと社歌のようになってしまうので、「創造」なら、もっと広い意味で、マリオシリーズや任天堂そのもの、そして自分の音楽とのリンクを表現できるんじゃないかと思い、このタイトルにしました。