今回は、バーチャルラップシンガー・春猿火(はるさるひ)さんと18歳のラップアーティスト・さなりさんのコラボシングル「覚醒feat.さなり」の歌詞を解釈したいと思います!
春猿火さんにとって初めてのリアルアーティストとのコラボ作品である本楽曲。
先の見えない現代の世界に投げかけるポジティブでシンプルなメッセージが歌われています。
メインの作詞作曲は、人気ラップシンガー・たかやんさんが担当し、さなりさんのラップパートは差なりさん自身が書き下ろしたものになっています。
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覚醒 feat.さなり 歌詞考察!
現代に生きる多くの人は、誰にも本音を言えず、ただなんの変哲もない退屈な毎日を過ごしています。
そんな現代人の一人として、愛想笑いを振りまいて生きているこの楽曲の主人公。
貴方も痛みに気づかないふりをして無理をしながら生きています。
そんな性格を変えたくても、簡単に変えることは出来ません。
「世間に潰された」「右向け前習え判断できない善悪」という歌詞は、現代社会の義務教育を風刺しているように感じました。
集団心理や連帯責任によって生み出される、個性のない画一的な子どもたち。
自分で判断することが出来ないので、善悪の区別も付きません。
最近増加している少年犯罪を意識しているのではないでしょうか?
目まぐるしい技術の進歩、新型のウイルスの蔓延によって、未来が予測しづらくなった現代。
一体どう生きていくのが正解なのでしょうか?
多くの人が抱えている疑問・不安だと思います。
ここからがさなりさんのパート。
どう生きるのが正解か?その答えはありません。
先の世を見たいとも思わないし、辛い現実から逃げたいと思っている多くの人々。
私達は、未来に手が届きそうで届かない、確証のない可能性の世界で生きています。
自分の失敗なんて周りの人はそれほど気にしていないし、君が起こした間違いも、他の誰かにとっては正解かもしれません。
「I’m no liar」嘘だけはつかずに、まっとうに生きていれば意外となんとかなるものです。
過去の失敗は笑い飛ばしてしまいましょう。
正解のない世界で大切なことは失敗を恐れず挑戦を続けること、そんなメッセージが込められているように感じました。
一歩を踏み出す勇気がなく立ち止まったままでいると、あっという間に時間は過ぎていき、若い頃に描いていた自分の理想像もだんだんと薄れて消えていきます。
そうなる前に行動してほしい、若い今のうちに「初心な声」をあげて挑戦してほしいという想いが伝わってきますね。
「声」を響かせる主人公は、春猿火さんやさなりさんと同じ歌い手だと推測できます。
「woke」は、awake(目覚める/悟る)という言葉を元にしたスラングで、社会問題に対しての理解を深めようという意味で使われています。
自由に生きることが難しい迷路のような現代社会に翻弄されるのではなく、一度きりの人生を自分の好きなように生きていこうと呼びかけていますね。
先入観なく、何に対しても無邪気に取り組んだ子供時代を振り返ります。
社会の波に揉まれるうちに、挑戦を躊躇してしまうようになった主人公。
弱く、脆くなってしまった心でも果敢に飛び込んでいきます。
今を精一杯生きる主人公。
「過去はないようなもの」という言葉に、勇気が全身に迸ります。
今を精一杯自由に生きることで、明日を迎える憂鬱な気持ちが晴れていきます。
皆それぞれが自分の人生の主人公です。
これまで暗く過ごしてきた過去も捨て去り、新しい自分になりきりましょう。
まさにタイトル「覚醒」ですね。
見ず知らずの人の心無い言葉に傷つき、主張しなくなっていく人々。
インターネットの普及した現代のSNSでは多くの心無いアンチコメントが飛び交っています。
歌手を目指す主人公の「光る声」は届くのでしょうか?
主人公は、聴く人の心に響く歌声を響かせることが出来る実力を持っています。
周りの声に惑わされずに自由に歌えば必ず相手に伝わるはずです。
主人公は歌う事ができたのでしょうか?
自分では気が付かないかもしれませんが、確かな実力を持っています。
君の歌声で救われるどこかの僕のために自信を持って生きてほしい、そんな想いが伝わってきます。
ついに覚醒し、自分の居場所を見つけた主人公は自分の歌声を響かせます。
生きにくい現代社会で過ごす全ての人に向けたメッセージが込められた素敵な楽曲でしたね。
春猿火さん、さなりさんの今後にも注目です!