今回は、映画「コンフィデンスマンJP 英雄編」の主題歌として書き下ろされたOfficial髭男dismの新曲「Anarchy」の歌詞を考察していきたいと思います。
今回で4度目となる「コンフィデンスマンJP」とのタッグ。
どの曲も大人気ですが、今回はどんな内容になっているのでしょうか?
映画の内容と合わせて見ていきましょう!
映画「コンフィデンスマンJP 英雄編」
「コンフィデンスマンJP」は、2018年に放送された長澤まさみさん主演のドラマ作品で、放送後シリーズ化され、映画・スペシャルドラマなどが制作されました。
東出昌大さん、小日向文世さんも共演しており、三人の掛け合いも見どころの一つです。
2022年1月14日に公開される英雄編では、地中海のマルタを舞台に幻の古代ギリシャ彫刻“踊るビーナス”を巡っての熱い戦いが繰り広げられます。
映画ポスターには、中世の頃、聖ヨハネ騎士団の本拠地となっていたと知られるマルタで、騎士の鎧に身を包んだダー子達の姿が描かれています。
Official髭男dism コメント
Official髭男dismは、月9初めてとなるインディーズアーティスト(当時)の起用で「ノーダウト」を制作して以来、「Pretender」「Laughter」とすべての作品の主題歌を担当してきました。
どれもOfficial髭男dismの代表曲と言える大ヒット曲ですね。
Official髭男dismは、今回の主題歌について以下のようにコメントしています。
今回も主題歌を任せて頂き、とても光栄です。
このサウンドが劇場で鳴り響く事を想像するとゾクゾクします。
そんな曲をこのバンドで生み出せた事がクレイジーで、面白くて、誇らしいです。
素敵なきっかけをくれたコンフィデンスマンJPチームにとても感謝しています。
無政府状態、無秩序な状態を表す「Anarchy」に、どんなメッセージが込められているのか、曲の公開が楽しみです!
Anarchy 歌詞考察
過去の自分を思い出すと、、、
冒頭の歌詞からは、タイトル「Anarchy」(無秩序)が詐欺師たちが本物の悪党たちを成敗するというストーリー展開と、そんな行動の中で生まれる感情の暴走という2つを表現している言葉であるということがわかります。
自分は本当に正しいことをしているのだろうか。あの時こうしていたら?あの時ああしていなかったら?
過去を振り返ると後悔、自己嫌悪、葛藤などさまざまな負の感情を思い起こしてしまうという人は多いのではないでしょうか?
自分や周りに対して不平不満がとめどなく溢れ出てきて、それは時限爆弾のように刻一刻と感情の爆発を早めていきます
悪循環から抜け出す方法は
過去を思い出して、後悔して、そしてそんな自分に嫌気が差して不満が溜まっていく。この悪循環に陥ってしまうとなかなか抜け出すことができません。
そんな悪循環に陥るとまるで地球の重力が増したかのように、体まで重くなったように感じてしまいますよね。
また、ここで注目したいのは「下品なポーズ」という歌詞。これは悪循環から抜け出すための唯一の方法であるように描かれています。
家に誰もいないと大声で替え歌を歌ってみたり、自分の部屋で謎のダンスをしてみたり、誰もいないところで変な行動をしたことはありませんか?笑
鍵付きの部屋。つまり誰も見ていないようなところで誰にも見られたくないような行動をすることでしか、アナーキーな状態から脱することはできないのかもしれません
理性と本能をつなぐもの
ここでは「どうかしてる」と「度を越してる」がラップのように掛けられていますね
「どうかしてる」が意味するのは、自分が不平不満を溜め込んでいる過去や自分の周りに対して。そして、その悪循環から脱するために「下品なポーズ」をしている自分自身の2つに対して言っている言葉であると考えます。
また、「猿の徹夜」という歌詞から、この曲が理性、感情、本能の対比、せめぎ合いをテーマにしているのではないかと推察できます
怒りや後悔などの感情が入り乱れ、混乱する頭。そしてその感情を「リーダーも英雄も信じるまい」と理性的な判断をして鎮めようとしていますが、そう簡単には収まりません。
理性で抑えられない感情を忘れるために、「猿の徹夜」という本能に任せた行動をするのではないでしょうか?
本当の自分は誰?
ここでは、自分の本性について理解し、半ば開き直ったような歌詞が続いています。
自己嫌悪に陥る理由は、理想の自分と現実の自分が乖離しているからです。理想の自分とは清く・まっとうに生きる自分のことでしょう。
しかし、本来の自分はそのような人ではないということにも気がついているのではないでしょうか?
自分の本性はヴィラン(悪役)。自分の中に潜む悪を抑えながら生活しています。
ここでの「集団」とは自分以外の周囲の人々のことでしょう。
人はみな「善」で有るべきだと考える周囲の人々に同調していては、「悪」である自分のことをいつまで立っても受け入れることができません
自分は自分らしく生きればいいじゃないかと気づけた時、自分に対する「イライラ」は消えてなくなるのではないでしょうか?
秩序の中にたった一つの「無秩序」
秩序を保った世界で、一人だけ「無秩序」な自分という存在。
そして、自分の中でも本当の自分はいったい何者なのかと葛藤を続け、周囲の目が気になってしまいます。
本当の自分でいられるのは、誰もいない鍵付きの部屋で、理性を半分飛ばして本能に任せて行動しているときだけ。
「笑わないで」と周りに対して劣等感を感じている様子から、未だに自己嫌悪の悪循環からは抜け出せていないようです。
自分の中の「無秩序」な部分を隠して生きていこうと決心しますが、それでは悪循環を抜け出すことは難しいでしょう。
果たして、秩序と無秩序のはざまで生きる人間は一体どうなってしまうのでしょうか?映画を見るとこの歌詞の解釈の仕方も変わってくるかもしれませんね!
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最後に
今回はOfficial髭男dismの「Anarchy」について歌詞考察をしていきました!
ストーリーに基づいた歌詞というよりは、抽象的でまさにAnarchyな内容だったように思います。
周囲の目を気にしてしまって、本当の自分をさらけ出すことができないという現代人の悩みを巧みに表現した歌詞だったのではないでしょうか?
また、筆者はまだ映画”コンフィデンスマンJP 英雄編”を見ていないのですが、ストーリーと照らし合わせるとまた違った考察ができるかもしれませんね!