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あいことば【mol-74】歌詞の意味を考察!メジャーデビューアルバム収録曲

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mol-74「あいことば」の歌詞の意味を考察します。

2019年4月にリリースされたメジャーデビューアルバム「mol-74」の収録曲

武市和希さんが作詞した「あいことば」の歌詞を見ていきましょう。

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あいことば 歌詞考察!

夢で見た君の名前が「あいことば」

君を待ってた
ずっと前から
嘘みたい、でも本当なんだ
夢の尾びれを今日までずっと繋いだ

会った瞬間に「運命の人」だとわかる恋が描かれています。

「尾びれ」とは魚などのしっぽのようなヒレのことですが、「尾びれをつける」だと「事実ではない誇張を交えて話す」という意味になります。

初めて会うのに「君を待っていた」と言われたら、「嘘」としか返しようがありません。

ところが主人公は「本当だ」と主張し、「夢の結末を引っ張り続けてきた」と続けます。

一目惚れを大げさに語っているのでしょうか。

神様だとか運命だとか
口にすると安っぽくなるけど
奇跡はあると、必ずあると分かった
分かったよ

確率的に珍しい出来事を「奇跡」と感じるかどうかは人それぞれです。

ただ「安っぽくなる」とわかりながらも「神様」や「運命」という言葉を使いたくなるほど「奇跡的な出来事」が起きたのでしょう。

夢を見たんだ
幼い頃に
君は覚えていないだろうな
目を覚ましても君の名前が巡った

「奇跡的な出来事」とは「幼い頃に君の夢を見たことがある」という話でした。

たしかに夢でしか見たことがない人が現実に現れたら、それは「奇跡」のようですね。

しかし同一人物とは限らず、思い過ごしとか、似ている人という可能性もあります。

そこで根拠となるのが「君の名前」。

夢から覚めても覚えていた「君の名前」を「夢の尾びれ」として今日まで忘れずにいたという展開です。

事実だとすると、かなり衝撃的。

予知夢だったのでしょうか。

もしも世界がひとつだったら
僕は君を忘れていただろう
今、目の前に起こる奇跡を探して、
探していた

名前を尋くからさ、答えてほしい

夢と現実というふたつの世界があるから、僕は君のことを覚えていることができた」という「奇跡」。

あとは夢と現実の「君の名前」が一致するかどうかです。

10年経っても100年経っても
ふたりにしか言えないあいことば
どうか振り向いて
君のことばを聞かせてよ
時間にだって
季節にだって
誰にだって触れないようにと
夢の中で出会った
きっとそうだよ

主人公は幼い頃に夢で見た「君」に恋をして、大人になってから現実に「君」と出会いました。

というわけで、目覚めても覚えていた「君の名前」が「あいことば」です。

ひらがなになっているので、文字どおりの「合言葉」のほかに、「愛言葉、会い言葉、eye言葉」といった当て字も連想できます。

もちろん夢を見た主体は主人公で、「君」が同じ夢を見たのかどうかはわかりません。

しかも夢を見た時期は幼い頃だったので、成長した現実の「君」と出会ったとき、なぜ幼かったはずの「君」と同一人物だとわかったのか、といった疑問も残ります。

そこで添えられているのが、「時間、季節、他者」といった概念を超越するという考え方。

「夢と現実」というふたつの世界があることも前提とした物語です。

こうした「奇跡」は結実するのでしょうか。

ニーチェとキーツがキーポイント!

ニーチェの台詞やキーツの詩みたいに
上手く、美しく言えないけれど
どんな映画や小説よりも美しい夢を
僕は君と見続けてたいと思っているんだ

ドイツの哲学者ニーチェは、詩や小説のような哲学書「ツァラトゥストラはかく語りき」で「神は死んだ」とキリスト教的な道徳を批判し、「永劫回帰」や「超人」の思想を説きました。

イギリスのロマン派詩人キーツの「エンディミオン」は、「月の女神セレネが羊飼いの美少年エンディミオンに恋して、全知全能の神ゼウスに不老不死を願ったところ、エンディミオンは永遠の眠りに就いた」というギリシャ神話を題材にした長編物語詩。

キーツの詩では、エンディミオンが月の女神シンシアの夢を見て恋に落ち、探し求めて放浪した果てに、恋したインドの少女が月の女神の化身だったとわかり、成就します。

こうした点を踏まえると、「ニーチェの哲学やキーツの詩」にインスパイアされた歌詞だったと腑に落ちるのではないでしょうか。

「あいことば」は月の女神の名前「シンシア」かもしれませんね。

10年経っても100年経っても
ふたりにしか見えない夢ならば醒めないよね
10年経っても100年経っても
ふたりにしか言えないあいことば
どうか振り向いて
君のことばを聞かせてよ
時間にだって
季節にだって
誰にだって触れないようにと
夢の中で出会った

ニーチェの「永劫回帰」は「無限に続く長い年月(永劫)が繰り返す(回帰)」という思想です。

「この世には始まりと終わりがある」というキリスト教的な概念を否定し、「この世に対するあの世も、時間や物事の始まりと終わりもない」と考えます。

その結果、人間も世界も目的・意味・価値・真理などないというニヒリズム(虚無主義)がもたらされるものの、無意味な「永劫回帰」の世界でも自分の限界を超える「超人」になるべきだと説きました。

こうした哲学がそのまま反映されているわけではありませんが、時間や季節、人間の限界を超えようとしているところはニーチェに影響を受けているとも考えられるでしょう。

10年経っても100年経っても
ふたりにしか言えないあいことば
君が振り向いて放ったことばで正夢
時間にだって
季節にだって
誰にだって触れなかったから
今、此処でやっと出会えた
きっとそうだよ

結局「君の名前」が何だったのかは明かされず、ふたりにしかわからない秘密のまま終わります。

しかし予知夢のような幼い頃の夢が「正夢」になったということなので、名前は一致したのでしょう。

ギリシャ神話ではエンディミオンは永遠の命を授かったものの、ずっと眠り続けているという結末でした。

キーツの詩ではふたりの恋は成就するので、「あいことば」の主人公も目覚めて現実に「君」と出会えたというラストを迎えます。

「この歌詞全体が実話か?創作か?」はリスナーの想像力に委ねられているでしょう。

インスパイアされた元ネタもあるフィクションとわかりつつ、夢うつつのような幻想的な時間を過ごせたのではないでしょうか。

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さいごに

セルフタイトルのメジャーデビューアルバム全12曲のうち、10曲はインディーズ時代の楽曲の再録で、残り2曲が新曲でした。

「あいことば」はメジャーデビューに当たっての新曲ということで、ファンに向けて「やっとメジャーデビューできたよ。これからも末永くよろしく!」という「挨拶の言葉」だったのかもしれませんね。

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