「クリープハイプ」は、4人組のロックバンド。
特徴的なハイトーンボイスによって歌われるディープな世界は若い女性を中心に中毒性が高いと人気を集めています。
2001年に尾崎世界観を中心に結成され、その後、メンバー脱退を経て今の形になったのが2009年、その3年後である2012年にアルバム「死ぬまで一生愛されてると思ってたよ」にて念願のメジャーデビューを果たしました。
今でこそ街でもよく耳にするほどの人気バンドですが、その過去にはおよそ11年という長い下積み時代があったのです。
メンバーは尾崎世界観(Vo.G)小川幸慈(G)長谷川カオナシ(B)小泉拓(Dr)によって構成されています。
ボーカルの「世界観」という名前は、下積み時代、ライブハウスで言われた「世界観がいいね」というあいまいな表現に腹が立ち、それを皮肉として自らの芸名に取り入れたと本人は話しています。
クリープハイプの楽曲は、女性視点の恋愛を感情をむき出しに歌うことが多く、多くの女性から「共感できる」「中毒性が高い」と支持を受けています。
更に、その歌詞は物語のようにふたりの男女をつづったものから、美しい情景を想像させるものまで幅広く展開されています。
ボーカルを務める尾崎世界観の持つ才能は何も楽曲制作だけではありません。
2016年には半自伝的な小説「祐介」にて小説家デビューを果たし、エッセイなども多く執筆しています。
2021年に発表した「母影」は芥川賞候補作となるなどその小説家としての才能も広く評価されています。
更に、TBSラジオ[action]では2018年からパーソナリティを務め、フジテレビ系で放送されている番組であるセブンルールに2020年7月から新キャストとして加わるなど、タレントとしての活動も精力的に行っています。
クリープハイプをこれから聴くなら、メジャーデビューアルバムである「死ぬまで一生愛されてると思ってたよ」が必聴です。
苦節11年という長い苦悩、怒りをむき出しに、高らかに歌い上げるこのアルバムを聴いたら、感情を強く揺さぶられるでしょう。
このアルバムの中で、特にお勧めの曲は一曲目の「愛の標識」です。
軽快なイントロから始まり、その歌詞の一言目が、まさにこのアルバムのタイトルである「死ぬまで一生愛されてると思ってたよ」です。
誰もが経験するような失恋でも、相手への感情は誰よりも強いという乙女心が心地よいメロディーとともに歌い上げられます。
その特徴的な声から、賛否が別れることが多いクリープハイプですが、一度その歌詞に耳を傾け、共感したら彼らの中毒になること間違いありません。